クリエイティブテスト · パート1(全3回)

クリエイティブテスト用にMeta広告をどう設定しますか?

クリエイティブテストの最初の段階です。新しいクリエイティブは購入キャンペーンにいきなり入るのではなく、まずここでふるいにかけられ、各コンセプトの最良バージョンが見つかります。一度設定すれば、あとはルーティンです。検証(ステップ2)は別のパートで扱います。

全体の流れの中での位置づけ

検証は購入キャンペーンで、スケーリングはメインキャンペーンで行います。安価なシグナルでふるいにかけ、購入で検証する手法はモバイルUAで確立された方法です。12

ステージ1このパート

除外

インストールキャンペーン、新規
  • 同じコンセプトの近いバージョン同士がここで競い合います
  • シグナルは数日以内に届きます。CPIと初期の挙動です
  • 目的は、各コンセプトの最良バージョンを見つけることです
抜け出したものが通過、通常1-2個です
ステージ2

検証

購入キャンペーン
  • 除外で抜け出したものが入ります。通常はコンセプトごとに1-2個です
  • 各広告には、十分な購入ボリュームを得られるだけの予算が割り当てられます
  • 購入のしきい値に達するまで結果は読み取りません
購入のしきい値と、ラインを下回るコストです
ステージ3

スケーリング

メインキャンペーン
  • コストラインを下回った広告はメインキャンペーンに移行します
  • コストラインはご自身のキャンペーンに合わせて別途設定してください
1
準備
ツール + プラットフォーム + 市場
2
設定
構成 + 予算
3
開始
同期レース
4
読み取り
見守る、手を出さない
5
終了
抜け出したものを検証へ

キャンペーン構成

例:クリエイティブ17本、コンセプト4つ、広告セットごとに最大5バージョン。予算は例であり、CPIを$1と想定しています。広告セット内のレースでバージョンを選び、広告セット間のレースでコンセプトを順位付けします。

インストールキャンペーンCBO・例えば$80/日コンセプト A最低$10/日5 バージョンコンセプト B最低$10/日4 バージョンコンセプト C最低$10/日5 バージョンコンセプト D最低$10/日3 バージョン広告セット4つ × 最低$10 = $40キャンペーン = $40 × 2 = $80

予算計算

ご自身の数字を入力してください。広告セットの数は最大5の原則から自動的に決まります。コンセプトごとに分けるとその数は増える場合がありますが、この計算が示すのは最小値です。ルール:1日あたり最低10インストールを確保できるだけの最低消化額を広告セットごとに設定し、キャンペーン予算はその最低額の合計の2xです。実際のCPIは選んだ国によって変わります。ラウンドは差が出た時点で終了し、日数は費用の見積もりのためだけのものです。

広告セット数(最大5の原則から)4
17 / 5, 切り上げ
広告セットの最低予算$10.00
$1.00 CPI × 10 インストール
キャンペーン予算(1日あたり)$80.00
2 × 4 × $10.00
ラウンドの推定コスト~$240
$80.00 × 3 日

準備

一括アップロードツールを接続する
adsuploader.comでトライアルを取得し、チュートリアルに沿ってads managerを接続してください。動画を1本ずつアップロードする手間が省けます。
プラットフォームを選ぶ
web2appを運用している場合は、iOSで直接テストできます。iOSでweb2appを使っていない場合は、Androidでテストしてください。ここではSKANの制限が壁になります。アプリあたり9つのiOS 14+キャンペーン、キャンペーンあたり5つの広告セット、そして24-72時間のポストバック遅延です。1314Androidにはこの上限がなく、データは当日中に届きます。
市場を固定する
英語圏のT2の国を1つ選び、ラウンドごとの比較を保つために毎回同じ国を使用してください。1つの広告セットに複数の国を入れると、CBOが最もCPMの安い国へ予算を寄せてしまい、結果としてクリエイティブではなく市場を比較することになります。3111

設定

インストールキャンペーンを開設する
キャンペーン予算の最適化(CBO)を使った新しいインストールキャンペーンです。Metaは最も良い機会があると判断した広告セットへ、リアルタイムで予算を振り分けます。3
1コンセプト = 1広告セット
各広告セットには、1つのコンセプトにつき最大5バージョンまでを入れます。4つのコンセプトから生まれた17本のクリエイティブなら、広告セットは4つになります(5+4+5+3)。Meta自身のガイダンスでも、広告セットあたり6本以下の広告を推奨しています。45
ターゲティングは広いままにする
テスト用の広告セットには、興味関心やlookalikeの制約を設定しません。誰に見せるかはクリエイティブに決めさせてください。制約を加えると、クリエイティブではなくターゲティングをテストすることになります。153
命名規則に従って名付ける
広告セットにはコンセプト名を付けます(例:Duet-0926)。広告名:ConceptName_v2_XY_0926。これはコンセプト、バリアント番号、制作者のイニシャル、月と年を表します。6
広告セットの最低額を設定する
1日あたり最低10インストールを確保するための、広告セットごとの最低消化額です。CPIが$0.50と想定するなら最低$5、CPIが$1と想定するなら最低$10に設定します。Metaはアルゴリズムを制約するという理由から、通常これらの上限に頼ることを推奨していませんが、テストでは意図的に使います。すべてのコンセプトに確実な配信を保証する必要があるためです。3
キャンペーン予算を設定する
広告セットの最低額の合計の2xです。例:4つの広告セットがそれぞれ$10なら合計$40、キャンペーン予算は$80になります。

開始

アップロードする
キャンペーンと広告セットを1つ手動で作成し、その後adsuploaderで広告をアップロードします。
同期ルールを設定する
Ads Managerで4つの広告セットを選択し、Rules → Create a new rule → Custom ruleと進みます。Apply rule to: Active ads in these ad sets. Action: Turn off ads. Condition: Spent > $0.10, time range Maximum (Lifetime). Schedule: Continuously. Metaはルールをおよそ30分ごとに実行するため、一部の広告は$0.10を数セント超えたところで停止しますが、問題ありません。目的は同期を取ることです。78
すべてを同時に再開する
すべての広告が$0.10を消化して一時停止したら、ルールを削除し、一時停止中の広告をすべて同時に再開します。こうすることで、レースは全員が同じ条件で始まります。最初に承認された広告が序盤の予算を持っていってしまうのはよく知られた問題であり、同時スタートはその定番の対処法です。この均等化の手法はMetaの公式ドキュメントには載っておらず、現場で定着したやり方です。910

読み取り

手を出さずに見守る
再開後は、予算や広告に一切手を加えず、消化額の差が分かれるのを待ちます。
差が出たら止める
広告セットごと、あるいは全体としてでも構いません。あるセットの中で一部の広告が他より明確に多く消化したら、そのテストは終了です。差が出ない場合は、好きなタイミングで止めてください。
消化額が勝者を決める
まず各広告セットの中身を見ます。消化額で抜け出したバージョンが、そのコンセプトの勝者です。通常は1-2個ですが、数は固定ではありません。何も抜け出さなければ、そのコンセプトは除外されます。Metaは予測した勝者に予算を寄せるため、消化額の偏り自体がシグナルになります。ここでは従来型のA/Bテストの意味が薄れます。プラットフォームがすでにクリエイティブを自身のセグメントに割り当てているため、その配分自体がテストになるからです。153
CPIはあくまで確認用
抜け出した広告のCPIが他より大幅に高い場合は、判断を保留してもう1ラウンド様子を見てください。

読み取りは2つのレベルで行います

例:3日間の累計消化額、合計$240。広告セット間の分布がコンセプトを順位付けし、広告セット内の分布がバージョンを選びます。CPIは確認用です。

1. コンセプトレベル
キャンペーン内、広告セット4つ、累計・破線:最低消化額のフロア$30
$0$55$110$100コンセプト A$63コンセプト B$44コンセプト C$33コンセプト D
2. バージョンレベル
コンセプトA内、5バージョン
$0$30$60$55v1CPI $0.31$16v2CPI $0.36$12v3CPI $0.34$9.50v4CPI $0.41$7.50v5CPI $0.52

例外

  • 例外もあります。CPIが安いことが必ずしも最良の購入につながるとは限りませんし、新しいコンセプトが何週間もかけて最適化してきたベテランの勝者バリエーションに勝てないこともあります。そうした場合は、各広告セットの消化額をそのセット単独で判断してください。そこで目立ったものは検証に進めてよく、最終的な判断は検証で下されます。121
  • 広告が審査で止まってしまうことがあります。他がすべて$0.10で停止した中で1本だけ保留中の場合、待つかどうかはチームの判断です。その広告を待たずに再開し、次のラウンドに回すこともできます。
  • 同期ルールが働く前に、広告が承認されて消化を始めてしまうことがあります。ルールは常時ではなくおよそ30分ごとにしか確認しないため、$0.10で止まらず$5や$10に達してしまうこともあります。見ているなら手動で止めることもできますし、次にルールが実行されたときに止まると信じて任せることもできます。

終了

抜け出したものを検証へ
消化額で抜け出した広告は検証キャンペーンに移します。通常はコンセプトごとに1-2個、時にはゼロ、時にはそれ以上です。敗れたものは停止し、結果をシートに記録してください。
ラウンドのタイミング
新しいラウンドをいつ始めるかはご自身の判断です。クリエイティブの準備が整ったら開始してください。

ステップ2、検証:除外を勝ち抜いたもの、購入のしきい値、そしてコストラインを扱います。別のパートで解説します。

出典

この手法が拠って立つもの:まずMeta自身のドキュメント、次にMMPと信頼できるUAの情報源です。

  • 1
    安価なT2/3のgeoでテストし、勝者をメインキャンペーンに移します。インストールのシグナルは購入意図とは限りません。
  • 2
    まず安価なトップファネルのシグナルでコンセプトをふるいにかけ、その後ファネルの下流で検証します。
  • 3
    予算は常に最も良い機会がある広告セットへ流れます。広告セットの最小値と最大値もここに記載されています。
  • 4
    広告セットあたりの広告数を少なく保つことについてのMetaのガイダンスです。
  • 5
    「広告セットあたり6本以下のクリエイティブを使う」というMetaのガイダンスをそのまま引用しています。
  • 6
    モバイルのキャンペーンと広告向けの命名テンプレートです。
  • 7
    Meta Business Help Center · View and manage active automated rules
    ルールは少なくとも30分に1回チェックされます。
  • 8
    Meta Business Help Center · Actions for automated rules
    Turn off adsを含む、ルールアクションの公式一覧です。
  • 9
    初日の予算は、審査を最初に通過した広告に流れます。
  • 10
    新しいクリエイティブを同時に開始することで、テストを偏りなくスタートさせます。
  • 11
    フィリピンのような安価な市場で、$0.30-1.00のCPI帯でテストします。
  • 12
    CPI単体ではユーザー価値は分かりません。LTVとROASと合わせて見る必要があります。
  • 13
    アプリあたり最大9つのiOS 14+アプリインストールキャンペーンがあり、それぞれ同じ最適化タイプの広告セット5つまでに制限されます。
  • 14
    SKANのポストバックにおける、ランダムな24-72時間の遅延です。
  • 15
    Mobile Dev Memo (Eric Seufert) · Ad creative shouldn't be A/B tested
    プラットフォームがクリエイティブを自身のセグメントに割り当てるため、従来型のA/Bテストはクリエイティブに適しません。クリエイティブが多様であるほど、セグメントとのマッチングは細かくなります。

心当たりがあれば、ご自身の数字について喜んでお話しします。

全3回